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官民協働危機管理クラウドシステム評価サポート



 クラウドを利用するオープンソースの危機管理システムである「官民協働危機管理クラウドシステム」の評価サポートについて以下に説明します。

「官民協働危機管理クラウドシステム」とは

 「官民協働危機管理クラウドシステム」(中核機関:国立研究開発法人防災科学技術研究所)は、内閣府総合科学技術会議が推進する「社会システム改革と研究開発の一体的推進」に位置づけられた3ヶ年(平成23~25年度)の研究プロジェクトでした。これは、科学技術等を活用して問題解決をしていく必要がある政策課題について、府省が連携して地方自治体や民間等と連携して進めていく研究開発のプロジェクトです。その中の「地域社会における危機管理システム改革プロジェクト(自然災害への対応)」の政策課題の一つとして、本研究プロジェクトが位置付けられました。(防災科学技術研究所の資料から引用) そこでの成果物であるソフトウェアも官民協働クラウドシステムと呼ばれ、防災科学技術研究所が独自で開発を進めてきましたが、その後、内閣府SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)プロジェクトにおけるレジリエントな防災・減災機能強化のプラットフォームの一つとして位置づけられ、SIPプロジェクトでの開発が行われています。

 「官民協働危機管理クラウドシステム」は、地震・津波災害、水・土砂災害、火山災害などの自然災害発生時に自治体が災害復旧、災害対策で使用することを前提に考えられています。セットアップの自由度は高く、「官民協働危機管理クラウドシステム」のWebサイト上で各災害に対応したセットアップが公開されています。

 対策本部、地方自治体の各部署、避難所などの各種情報の共有、指示・要請などの情報の確認・保存を行うことができ、従来、対策本部がホワイトボードなどで苦労して情報共有していた部分を電子化することで、信頼性の向上、スピードアップを図ることができます。

 また、災害時に強いインターネットを使うことで、情報の断絶を防ぐことができます。     

動作環境

 「官民協働危機管理クラウドシステム」の動作環境は、下図に示すように、クラウドなどのネットワークに接続したLinuxサーバ上に「官民協働危機管理クラウドシステム」を構築し、ユーザはインターネットやVPNを経由してアクセスします。ユーザ側にはシステムを利用するための特殊なソフトウェアは必要なく、ブラウザを使用して「官民協働危機管理クラウドシステム」にアクセスします。

セットアップ例

 下図は、「官民協働危機管理クラウドシステム」の弊社でのセットアップ例です。  これは、拠点一覧を地図を使用して表示したもので、地図上に拠点の場所(黄色い点)が表示されています。




 これは、上の地図を拡大したもので、拠点の詳細な情報が場所と一緒に表示されています。


 
 リスト形式の表示例です。下記の画像は、指示と指示履歴の2種類の情報を、それぞれの画面を重ねて見せています。

これまでの弊社での取組み

 弊社は、2014年に行われた公開シンポジウム「防災情報利活用システムの開発と社会への展開 -システム開発者、導入支援事業者と考える-」に参加し、「官民協働危機管理クラウドシステム」などのシステムに初めて接しました。
  「官民協働危機管理クラウドシステム」は、オープンソースとして無償公開されており、弊社では、弊社内にインストールしてこれまで評価を重ねてまいりました。
 弊社としては、評価の結果として、自治体だけではなく、複数の拠点を持つ団体・企業様においても、「官民協働危機管理クラウドシステム」を利用できると考えており、団体・企業様向けのセットアップなども検討して評価を行ってきました。
 最近の異常気象を初めとし、地震、噴火などを含めた自然災害は増加しており、危機管理システムへの皆さんの関心も高いことと思います。
 しかし、ここで取り上げたような危機管理システムを既に導入している団体・企業様は、まだ少ないと考えております。
 「官民協働危機管理クラウドシステム」は、大規模なシステムですが、オープンソースのソフトウェアであり、比較的安価に導入できることが利点です。

 人的被害だけを対象にした安否確認システムは、商用版が数多く販売されていますが、建物、設備などを含めたBCPにまで展開できるシステムは、ほとんどありません。また、かなりの部分を管理者レベルでカスタマイズできる仕組みを持つものは、更に少ないと考えております。

セットアップについて

 このページで使われているセットアップという用語ですが、「官民協働危機管理クラウドシステム」が持っている管理画面を使用して、タブ(タスク)やメニューの構成などを含めた画面の表示内容を、プログラムを修正することなしに作成・変更することを指しています。

 「官民協働危機管理クラウドシステム」は、管理画面から多くの設定を行うことができるため、セットアップの範囲はかなり広いと考えます。ただし、画面最上部は、基本的に変更できません。

評価のサポートについて

 企業や自治体の方で、「官民協働危機管理クラウドシステム」を評価してみたいという方のために、弊社では評価を行うためのサポートとして、サーバへのインストールや組織に適したセットアップなどを行うサービスを提供することにいたしました。
  「官民協働危機管理クラウドシステム」は、大規模なシステムです。オープンソースのソフトウェアであり、比較的安価に導入できることがメリットですが、セットアップについては、それなりの習得が必要であると考えております。お客様には要件整理のために時間を使っていただき、セットアップのための時間や稼働を、弊社がインストール、セットアップ等のサービスを提供することで短縮していただければと考えます。
  また、いつ必要になるか分からないシステムをフルオーダーで作れる団体や企業様は少ないと考えますので、「官民協働危機管理クラウドシステム」を一度ご評価されてみるのも良いのではと考えます。
  「官民協働危機管理クラウドシステム」の評価のサポートについて、お気軽に弊社にご相談いただければと考えております。

 ご参考までに評価の導入手順を下図に示します。

  サーバー・ハードウェアは、お客様でスペックに合うサーバをご用意いただくことも、弊社で納入させていただくことも可能です。

  1. 弊社から「官民協働危機管理クラウドシステム」の概要について説明を行います。
  2. 団体、企業様が危機管理システムに必要な要件を整理していただきます。
  3. 要件を弊社に提示していただきます。要件には、災害時の役割分担、管理する項目、地図上に表示する情報などを含みます。
  4. いただいた要件にしたがってセットアップを行います。
  5. セットアップを行ったシステムを試用のために提供します。サーバ自体のインストールなども必要であれば、この時点で行います。
  6. セットアップされたシステムを試用していただき、用件を満たしているかを確認していただきます。
  7. 追加要望などを提示していただきます。追加要望があれば、4.に戻り追加セットアップなどを行います。
  8. 追加要望がなくなった時点で、正式に評価版の導入を行います。
  9. 評価を開始していただきます。

 なお、大規模な組織への適合評価のサポートは、現在のところ弊社ではサポートしておりません。また、バグ修正を含むソフトウェアの改造は原則行いませんので、あらかじめご了承いただきますようにお願いいたします。

お問い合わせ

 ご質問、説明などのご依頼、官民協働危機管理クラウドシステムを一度評価してみたい方は、お気軽に弊社までお問い合わせください。